このカテゴリーでは、
海外インテリアブランドについて、わかりやすく端的にまとめ、
独自目線で、ブランドの特徴や魅力を語っています。
第2回目のブランドは、
イタリア生まれの家具ブランド「cappellini(カッペリーニ)」についてです。
cappellini早わかり帳
cappellini(カッペリーニ)
- イタリア発のインテリアブランド
- 設立年:1946年
- 設立者:Enrico Cappellini(エンリコ・カッペリーニ)
- 特徴:シンプルモダンデザイン
- 日本正規輸入店:TEAM IWAKIRI PRODUCTS
- 主なデザイナー:
- Tom Dixion (トム・ディクソン)
- Jasper Morrrison (ジャスパー・モリソン)
- 倉俣史朗
- 主な有名作品:
- Proust Armchair
- S-chair
- Thinking Man’s Chair
cappellini簡易歴史
1946年、1代目Enrico Cappelliniが、北イタリアのMEDAに木工家具メーカーとして創業。
1977年ごろから、2代目Giulio Cappellini(ジュリオ・カッペリーニ)がディレクターとして指揮を取り、
その後1979年に、正式にGiulio Cappelliniが2代目として引き継いだ。
それまでcappelliniは、自社デザインの家具の製造ににこだわってきたが、Giulioは社の方針を一変し、社外のデザイナーと組み、数々のデザイナーズ家具を発表していった。
それらが業界の注目を集め、cappelliniはイタリアを代表する「デザイナー家具ブランド」に成長していった。
特にGiulioは、若手デザイナーを大きく育てた者と言われており、
ジャスパーモリソンや、トム・ディクソン、マルセルワンダーといった、
今や世界的に著名なデザイナー達も、ここで成長していったといっても過言ではない。
■thinking man chair by Jasper Morrrison
https://www.pinterest.jp/pin/97108935709888644/
80年代から順調に成長していったcappelliniだが、2000年代初頭から財政難に陥った。
この背景には、17年間Giulioの元で、兄弟のように働いていた者が、
2年で約24万ユーロもの大金を、カジノなどにつぎ込んだことが、1つの要因にあるとGiulioは語っている。
財政難から立ち直ることのなかったcappelliniは、
2004年、イタリアのインテリアブランドAlias、Cassinaと共にイタリアの高級家具ブランド「Poltorna Frou」の傘下に入ることとなった。
その後2014年、イタリアの大手高級ブランドが「Haworth」が「Poltorna Frou」を買収し、cappelliniも事実上「Haworth」の傘下に入ることとなった。
これにより、「Haworth」という1つのイタリアブランドの元に、
数々の有名イタリアブランドが傘下に入ることとなった。
Giulioは、最初は戸惑いもあったが、今は経済的にも自由になり、
デザインも変わらず自由だと話している。
その言葉通り、cappelliniはその後も数々のデザイナー達と、
自由でモダンな作品を数多く発表し、業界の注目を集め続けてきた。
そして2016年12月、TEAM IWAKIRが正規代理店となり、初めて日本にショールームをオープンし、
現在、日本を含め9カ国でショールムを展開し、様々なデザイナー達と作品を発表し続けている。
cappelliniの特徴
■S-chair by Tom Dixion
https://www.pinterest.jp/pin/39899146686763588/
「ベストセラーよりもロングセラー」
Giulio本人が語ろよう、長く愛される作品に重きを置いており、一言で言えば、「シンプルモダン家具」ではないかと思う。
それは、創業時に掲げられた、
・Originality(独創性)
・contemporaneity(今をいきる)
・simplicity(シンプル)
という3つの価値がデザインの根底にあるからではないだろうか。
シンプルながらも、カラーで遊ぶ作品も多く、ビビットなカラーデザインも得意としている。
デザイナーの個々のアイディアが詰まった個性的なデザインなことはもちろん、機能面にも重きを置き、その時代にあった作品を発表し続けている。
cappellini店舗
日本のショールームは、
Cappellini Point Tokyo(カッペリーニポイントトウキョウ)といい、港区の西麻布にある。
まとめ
今回はイタリアの家具ブランド「cappellini」について
まとめさせていただきました。
イタリアブランドは合併などで複雑な相関図になっているので、
また別の機会にまとめていこうと思います。
また、今日の記事はこちらから↓↓綺麗にまとめ上げたPDFもダウンロードできますので、ご参考にしてください。